普段は一文字の父さん虎のお口が、
お菓子の甘さにふにゃりと緩みます。
それを見た子虎くんは、おお喜び!
ほらね、美味しいでしょう!?
僕もお手伝いしたんだよ?
ふうむ。知らなかったな。
こんな「美味しい」もあるのか。
小さな菓子を大きな爪でつまみ、
父さん虎はつぶやきました。
僕、こんなお菓子を
もっと、たくさん作りたいんだ!
猫さんたちと隣の国まで
お菓子の勉強に行っていいでしょう?
この国初の、お菓子職人の誕生ね。
しっかりお祝いしなくちゃ!
ドリンクメニューもあるぞ。
菓子に合うから試してくれ!
ステキね。虎の国でも甘いお菓子を
笑顔で食べられる日ができそうね。
仲良くなった虎の親子と
大人猫とのやりとりを見て
子猫たちは幸せな気持ちで
いっぱいになったのでした。